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2010.03.20 (Sat)

犬命救助

ストクラさんの記事を読んで、高校生の夏休みにちょっとした人命救助をしたのを思い出したが、実は、犬の命を救った事もある。

夏の暑い日、私は利根川の近くの用水路を一人で陸ッパリで釣っていた。用水路の多くは利根川に繋がっていて、大小の水門が設置されている。足場が3m以上ある比較的大きな水路の切り立った護岸に沿って突き当たりの水門まで来ると、白い犬が迷い込んでいるのを発見した。どこから落ちたのか判らないが、用水路の構造から見て相当の距離を泳いでいるのは間違いない。可哀相に、このままでは溺れてしまう。水門の上は3階建てのビルになっていて、人が居そうな感じだった。階段を駆け上がり、高校野球のテレビ中継の音が漏れる入り口から中に向かって叫んだ。

「犬が水路に迷い込んでて、このままでは死んでしまいます!」

すると、あっと言う間に10人程の人が出て来てくれた。とにかく、足場が低い所まで誘導しなければならないので、両岸から長い竹の棒を使って上流に犬を追うことにした。災害時用のアルミのボートまで投入され、犬を捕獲しようとしたが、これは犬を刺激したようで作戦失敗。私の居たサイドは、道が途切れたので民家の裏庭を通らせてもらう事にした。すると、パンチパーマの如何にもというオッサンが血相を変えて家から飛び出して来た。庭には電飾系の大型トラックが止まっている・・・。「どこ歩いてんだ、この野郎!」と殺されそうな勢いで怒鳴られたが、事情を話した途端、180度人格が変わり「そりゃ、大変だ。おい、湯を張っとけ!」と奥さんに命令して、あっと言う間にその場を仕切り出した。程なくして、上流と下流から挟み撃ちにし、後は犬を引っ張り上げるだけになった。しかし、パニック状態の犬は、怖いのか岸に近付かない。暫く川の中で円を描いて泳いでいた犬は、突然意を決して、よりによって発見者の私をパスし、オッサンに向かって一直線に泳ぎ出した。オッサンは、首輪を掴み、服の事など気にも留めず、汚れた犬を抱え上げた。その場の全員が犬の無事を喜んだのも束の間、犬は身震いをすると野原の向こうに走り出して行った。しかし、「ったく、恩知らずが」と言ったオッサンの顔はとても優しかった。

あの犬は、あの場所に居た10数人の人間の中から、一番信用のできる人間としてあのオッサンを選び身を委ねたのだ。オッサンにあって、私に無い物。その差を今少しずつ埋めている。


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09:25  |  未分類  |  Trackbacks (0)  |  Comments (4)

Comment

ええ話や~(T-T)
僕も車に引かれた犬を助けたことありますが全力で噛まれて指に穴空きました。人間は本気のマルチーズにも勝てないと悟りました(汗)
はじけよう |  2010.03.20(土) 12:54 | URL |  【編集】

コメント見て、はじけ日記に登場してたワンちゃんを思い出しました。
アメリカに来て、ある犬との出会いが私の犬に対する考えを変えました。その話は後ほど。
lce2 |  2010.03.20(土) 15:19 | URL |  【編集】

優しい人達^^

夏の暑い日、優しい人達が回りに居て良かったですね。白いワンちゃんはほんとラッキー!^^
連鎖的に僕も別の水難の出来事を思い出しましたが、とても長くなりそうなので気が向いたら記事にしてみます(笑)
ストクラ |  2010.03.22(月) 22:51 | URL |  【編集】

ストクラさん

建設省の方達が大勢で協力してくれて、オッサンも含めて、不思議な一体感がありました。

今から思えば、事務所からあっと言う間に出て来た竹竿とかって、捜索時に使う物だったんじゃないかと・・・。ちょっと、ゾッとしてしまいました。
lce2 |  2010.03.23(火) 10:29 | URL |  【編集】

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